
※以前別のブログで書いた文章をそのまま掲載しています。
相模民俗学会と横浜市歴史博物館が共催で行った講演会に行ってきました。
講師は堀内眞氏で、山梨県内の市町村史や市立博物館、県立博物館のお勤めを経て、現職とのこと。
配布されたレジュメの始終以外の章立てを拾い上げると、「筒粥占いと道者」「古層の富士信仰」「商人の顔を持つ御師」「神奈川県の師檀関係と大山信仰」となっています。
お話の中心は、もちろん富士信仰についてなのですが、「商人の顔を持つ御師」の話が興味深いものでした。
御師の家(過去形だったかもしれません)での聞き書きを紹介しながら、御師株が一種、商売上の拠点として檀那所を得るための手段として機能したというお話でした。
大山信仰との関係についてもお話しされていて、神奈川県の人間としては気になる部分でした。
今後の課題として提示されていたものに、富士山の登拝口ごとの信仰のあり方の違いに関する指摘がありました。
いわく、関西方面と神奈川、東京以東など、居住する地域によって、主に意識される登山口が違うとのこと。それは道者(登山者)の性格の違いであり、それが地域の景観にも影響を与えるというお話でした。
富士信仰について、まるで勉強したことがなかったので面白かったです。