
※以前別のブログで書いた文章をそのまま掲載しています。
タイトルのとおり、「はちまき」に関する話である。「はちまき」をはじめ、烏帽子やかづら、帯、手ぬぐいなど、頭に巻くものについて述べている。結論としては、いずれのものも「物忌みの標だつた」(21p)ということらしい。 折口の常である言葉への注目かと思いきや、そうではないらしい。
「現在の事物の用途が、昔から全く変わらなかつた、と考へるのは、大きな間違ひである。用途が分化すれば、随つて、其意味もだんだん変化して来る」(13p)
折口はモノの民俗に注目しようとしたのだと考える。モノの民俗、つまり、民具に関する研究である。
民具の定義は渋沢敬三によるものを引き、その発生の過程を述べれば良さそうに思うが、勉強中で確かなことも言えないので、割愛する。
とにかく、この作品で折口はモノと民俗について考えようとしていた。それが大切なことなのではないかと思う。今後は折口のモノ(民具)に対する態度に注目して抜き書きをしたい。