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「方言」(『折口信夫全集第三巻』p77-) 2018.04.16 22:46

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※以前別のブログで書いた文章をそのまま掲載しています。

21の語(方言)について記したもので、資料の抜き書きをまとめたものという性質のものののようだ。  

21のうち、3を祭りに関する語に当てている。

「○祭りの翌日 祭りの前の日のよみや、祭りの本まつりなどは、何処でも通用するが、祭りの翌日には、行事のあるところと、ないところとがある様だし、用語も、地方によつて、まちまちな様である。熊本のおけあらひ(桶洗ひか)大阪のごえん(後宴か御縁か)などは聞いた。祭りのなごりを惜しむ人々の残つてゐる今の間に集めておきたい」(78p)

「○よど・いたじきばらひ 日向児湯郡三納邊で宵祭をよど、祭りの翌日を、いたじきばらひと言ふ。前のをけあらひと、成り立ちが似てゐる」(81p)

「○祭りの日 徳島市内では、本祭りをほんま、其前日がよみや、祭りの翌日がしよおじりである。しよおじりの日は、午後からお宮が賑ふ。尚、三月節句翌日を、やはり、しかのあくにちといふ」(87p)

折口の興味関心がどうやら本祭りではなく、祭りの後にあったことは間違いない。   神奈川県の西部では、この祭りの後の行事を「はちはらい」と言っている。やはり、成り立ちは同じだ。   はたして折口の祭りの後に関する興味は持続したのか、もしくは誰かが拾い集めて何か述べているのか。調べてみる必要がありそうだ。

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